時宗宗祖一遍上人 ~遊行の旅へ~

人々と念仏とを結び付けるために一遍上人は、念仏札を配りました。このことを賦算といいます。この念仏札には、「南無阿弥陀佛なみあみだぶ 決定往生けつじょうおうじょう  六十万人」と書かれています。これは、念仏勧進のための方法であり、六十万人とあるのは一遍上人が目指した数でもあり、一切衆生を意味しています。一遍上人は、文永11年(1274)に大阪の四天王寺で初めて賦算を行いました。その後、一遍上人は、四天王寺から高野山を経て熊野へと向かわれました。